塗料循環装置
塗料循環装置は、塗料内に含まれる各種材料が長時間の内に沈降する性質があるため、塗料が配管内を絶えず循環流動することにより、塗料の沈降分離を防ぐとともに、均質な状態で塗装ブース内のスプレーガン及び静電塗装機に塗料を供給するシステムです。
塗料の大量使用に於いては、特に塗料の品質管理のみならず有機溶剤等による障害、防災、安全衛生等の諸点からもこのシステムを推奨致します。
なお、対象塗料はエナメル系、ソリッド系の低粘度塗料です。
塗料循環装置の基本的方式
ループデッドエンドシステム
最も一般的な塗料循環システムで塗装ブース取出口の塗料レギュレータにより調圧スプレーします。
2パイプシステム
塗料循環装置の循環圧及び流量を設定(設計)し、スプレーガン及びCCVの手元まで塗料循環します。
初期設計で配管サイズが決まるため、後からの取出口増設ができません。
サードラインシステム
2パイプと同様にスプレーガン等の手元まで塗料循環します。
2パイプと比較すると配管設備は1.5倍位になりますが、後からの取出口増設が可能です。
塗料の管理
- 危険物(可燃物)である塗料、溶剤等を調合室内に集合し、防災管理を徹底する。
- 塗料の受け入れ、空き缶の持ち出し等、作業の合理化。
- 塗料の品質(粘度、温度、圧力)の集中管理。
装置管理上の要点
- 配管内の塗料が材料沈降分離を生じないための配管内流速は、0.3m/secを基準とする。
- 塗料配管内の圧力レベルを一定値に保つためには、背圧弁にて調整する。
- 塗料循環流量は循環ポンプの出口圧力で調整する。
- 循環ポンプの毎分ストローク数に注意する。
- 循環ポンプは塗料材料の沈降防止するために、なるべく連続運転する。
- 循環ポンプは定期的にメンテナンスを行う。
注意:上記は溶剤系塗料を対象にしてありますが、水性(水系)塗料の対応もあります。
高粘度塗料の圧送及び循環
高粘度塗料圧送装置(シーリング、アンダーコート、SGC等)は、調合室から中継タンクまで圧送し、必要流量を安定供給するためのものです。
そこで中継タンク及び循環タンクより高粘度塗料を循環させます。
塗料循環する目的は、品質の均一化(温度、粘度)をループデッドエンドシステムにより行い、さらに取出口には高圧レギュレータを取り付けることで圧力調整したものを取り出すことができます。
廃液回収装置
色替え、スプレーガン等を洗浄した場合、出た廃液をいったん中継タンクに回収します。中継タンクから廃液ドラムに自動回収され、回収率を上げることにより溶剤の再利用が可能となり、VOC削減に役立ちます。 |